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先生…お願い。早く治して・・・

第14章 涙の告白

綾は無数に広がる星達に魅入っていた。


「気に入った?」


『うんっ。こんな綺麗な夜空、見た事ない…。』



うっとりと空を見上げる綾に


「良かった!ここには一人でよく来るんだ…。」


そう言って石川もそらを見上げた。




『一人で? 彼女とか一緒じゃないんですか?』
と、ちょっと冷やかし気味に言ってみた。




「彼女なんていないよ!それに、女性を連れて来たのは君が初めてだよ!」そう言っていたずらに微笑んだ


『…………。』


冷やかそうと思ったのに逆にドキっとさせれら、次の言葉が見つからなかった。

「綾ちゃんこそ彼氏いるんじゃないの?」


追い討ちをかけるような質問に、大きく首を振った。

「本当に〜?」

『いませんよぉ〜。宮田の目を盗んで付き合うとか絶対無理だし…。先生こそ、彼女いないなんて信じられない。こんな綺麗な所に一人で来るなんて…』



「僕の場合は悩んでる時とか、落ち込んでる時とか、モヤモヤした時にここに来るんだ…。 なぜかこの星空を見ていると、心がスッキリしてくる。もちろん曇って見えない時もあるけどね、雲の下ではいつもと変わらず光り続けてるんだ…。そう思うと勇気付けられる…。」



『先生にもそんな時、あるんですね。』


「そりゃあるよ〜。医者という職業柄、治せる患者さんばかりじゃ無い。常にそんな現実と向き合いながら生活しているからね。それにしても今日は、冷え込んでるからか、いつも以上に星が綺麗に見える…。寒くないかい??」


『少し…でも、平気です。これ位は…』


「風邪をこじらせると良くない。そろそろ戻ろうか」


『先生…もう少しだけ、ここにいたい。。』









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