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先生…お願い。早く治して・・・

第15章 検査

石川はベットの脇にあるPCに診察の結果を打ち込みながら、
まだ、涙が上がらない綾に尋ねた。


「本当に呼ばなくていいの?」


目を合わせること無く、コクンと無言のまま首を縦に振った。








綾の意思を確認した石川はリモコンをを壁に向けるた。

“ピッ”っいう音とともに真っ白な壁から大きな機械がゆっくりと
出てきた。

診察室を思わせないその部屋の仕組みは、どうやらこの壁にあるらしい。

ある程度の検査や治療が出来るよう必要な機械はこの壁にはめ込まれ、必要な時だけ出てくる。全くと言って良いほど、診察室を感じさせないのはこの為だろう。



石川は出てきた機械を綾の側に寄せると




「安心して、痛くないからね」



そう言うと、胸を隠していた腕を優しく掴み、体の横へずらした。


『///………。』

痛くないから…と言われても、やっぱり恥ずかしさと怖さで返事が出来なかった。


先生はプラスチックの容器を見せると、

「まずはこのゼリーのようなものを塗るからね。」


そう言って、綾の胸にゼリーを絞り出した
恐る恐る、見る自分の胸の上には生温かい透明な物が乗っていた。


先生は、男性の髭剃りシェーバーの様な形の機械を握っていた。その機械は先ほど壁から出てきた大型の機械に繋がっていて、画像を映し出す画面が付いてた。



「じゃあ、早速診ていくね。大丈夫、リラックスしていていいよ」

先生は優しく微笑むと、


先生は胸に乗せたゼリーを手に持った機械で伸ばす様に、ゆっくりと胸の上を走らせる。

先ほどの触診とは違い、ヌルヌルした感触にゾクッとした。


石川は、先程の触診で痛いと言った場所を、念入りに探っていく。

時折、“ピピっ”っという電子音が鳴り響き、
その度、先生の手は止まり、真剣な眼差しで画面を見つめている。




やっぱり、私……、そんなにヤバいのかなぁ。


先生の真剣な眼差しが余計に不安にさせた。


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