
先生…お願い。早く治して・・・
第64章 伸先生がいるのに…治療再開
背後から綾ちゃんを抱え込む様にして足を押さえ、必死でその刺激に耐えるように綾ちゃんは兄貴の腕にしがみつく……
そんな彼女を…目を細め、なんとも切なく、苦しそうに見つめる兄貴…。
正直、こんな兄貴を見るのは初めてだった…
こんな事をするのは可哀想だという事を一番理解しているのは兄貴なんだ、と改めて理解した…
気が付いたら俺は彼女の脚を押さえていた…
そして…
“兄貴…、脚は俺が押さえててやる。兄貴は綾ちゃんの事、ちゃんと抱きしめてやれよ”
「伸……分かった…」
