
先生…お願い。早く治して・・・
第64章 伸先生がいるのに…治療再開
石川はソファーにもたれかかり、少し安堵の表情を浮かべコーヒーを飲んだ…
しばらくするとカーテンが開き、少しうつむき気味の綾が出てきた
「おいでっ」
石川はソファーに座ったまま優しい微笑みで綾に声をかけた。
綾は言われた通り石川の隣に腰掛けた。
石川は綾の頭に手を置くとソファーからスッと立ち上がった。
「ちょっと待ってな。」
そう言ってトコトコと歩いて行くと、カップを持って戻って来た
「ハイッ、ココア…熱いからね。疲れただろ、甘いの飲むと少しは疲れも取れるから」
そう言うと綾の前に置いた
『ありがとう』
そう言った綾の瞼はまだ赤く腫れていた
