
先生…お願い。早く治して・・・
第65章 先生との初デート
“流石お嬢様…。思った通り…とてもお似合いです。”
宮田も嬉しそうに笑った…。
『ほんと?ありがとう』
“ただ……いえ…なんでも…”
『なに?言ってよ!気になるでしょ!』
“…はい…。正直、私が選んだ服を文句も言わず素直に着ていただけるとは思っていなかったものですから”
宮田は綾をからかうようにニコっと笑った
『…たまたま私も気に入ったの!悪い?』
“いいえ〜…。既に荷物の準備は整っております。明日の服もご用意してあります。ご確認なさいますか?”
『んんぅ〜もう〜〜ッ、いい!!宮田が選んだの着るよ〜。でも変なの選んでないよね?センス悪かったら恨むからね〜』
ここ最近の綾は入院…治療…、いつ治るのかも分からないまま、毎日辛い思いをしていた事を宮田は1番近くで見てきた。だからこそお嬢様には久しぶりの外出を楽しんできて欲しいと心底思っていた。
石川先生は尊敬出来る男性だ。石川先生ならお嬢様を託しても何の心配もない。
