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先生…お願い。早く治して・・・

第65章 先生との初デート



お母さんは私を洗面所に連れて行くと



“娘が出来たみたいで私、本当に嬉しいの。髪を乾かしてあげるのも夢だったのよ!”



そう言いながら、私とたわいもない話をしながら、髪を乾かしてくれた。



髪を乾かし2人で戻って来た私を見るなり先生は、ソファーから立ち上がると



石川先生 :「じゃぁ、そろそろ寝るか。」



綾 : 『え?もう寝るの?』


正直、みんなともう少しいたいと素直に思った。
だから少し残念そうな顔を向けた



石川先生 : 「今日は疲れてるんだから、とっとと診察して早く寝ないとダメ。」



綾 : 『診察……?今日もするの?』



今までの楽しかった時間が嘘のように一気に現実に引き戻された感じがした…。



石川先生 :「当たり前だろ。いくら外泊中でも、先生と一緒にいるんだから。」



石川先生は至って冷静で、表情一つ変わらない



伸 :「可哀想に…。治療も頑張ったんだし、今日くらい解放してあげたら〜?」



石川先生 :「ダメだ!!昨日の夜は大丈夫だったのに、朝になったら…。なんて事も普通によくある。だから、嫌でも診察は大切なんだ!!酷くなってから気づいたんじゃ、もっと可哀想なんだぞ。」



伸 : 「まぁ、そりゃそうだけどさぁ〜。」


兄貴の真面目さに内心少し苦笑いだ…


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