
先生…お願い。早く治して・・・
第69章 記憶喪失
そんな綾の行動は、何も言わずとも石川にも宮田にも伝わっていた…
「宮田に側にいてもらうかい?」
『……。』
「ちなみに、以前の君は診察中、宮田に側にいられるのを嫌がっていたよ。」
『…えっ?』
医者嫌いの自分が一対一で医者と接していた事に、驚いていたようだった
「宮田に見られるのが嫌だったみたいだよ。」
…確かに…診察となれば裸を見られる可能性もある…
1人で診察を受けるのも嫌だけど、見られるのは嫌だな…
『……やっぱり、1人でいいです。』
その言葉に宮田も
“では私は、外でお待ちしております。”
綾と石川に軽く礼をすると宮田は病室の外へと出て行った
