
先生…お願い。早く治して・・・
第69章 記憶喪失
先生は露わになった小ぶりな胸にチェストピースをぴたッ、ぴたッ…っと優しく当てる…
少し冷たく感じるチェストピースが胸に当たる度に、ゾクゾクっと身体が反応した。
先生は丁寧に胸の音を聴き終えると、
「うん。いいだろっ。」
綾は、すかさずキャミソールに手をかけ、下ろそうとしたが、
「まだ、もうちょっと待って。」
その言葉に一瞬先生の顔を見た綾は、石川と目が合った
「胸の状態、確認させて?」
『え??』
「覚えていないと思うけど、気を失ってた時にいつもしている胸の治療をしたから、消毒と薬の塗り替え。」
