
先生…お願い。早く治して・・・
第71章 記憶を無くした私の初めての治療
「緊張してる?」
私はコクンと頷いた
先生は立ち上がり何かのリモコンのスイッチを押すと、先生と私しかいない、この静かな空間をやわらげるかのように、音楽が流れた。
「シーンとしてると余計に緊張するよね。本当は病院だし音楽かけるのってどうかと思うけどさ!ねッ!」
先生は茶目っ気たっぷりにニコリと笑ってみせた
先生のお陰で張り詰めていた空間が和らいだ
「じゃぁ、最初にお腹が痛い原因。悪さしてる物質がどれ位溜まってるか、測ってみようね。今まで何回もやってるから、記憶に無くても身体は覚えてるから痛くないから安心していいよ」
