
先生…お願い。早く治して・・・
第74章 久々に石川先生と高梨先生とのダブル治療(前編)
石川に続き高梨もベットの脇に…
よし!やるか!!!
そんな感じだ。
当の本人は恐怖心からタオルに身を包み身体は、小刻みに震えていた
石川「怖い??」
石川は綾の頭に手を乗せると、綾の顔を覗き込み、
優しく一言声を掛けた
綾『……こわぃ。』
今にも消えそうな小さな声で答えた瞬間、堰を切ったように泣き出した
綾『…ウエッ…んぇッ…ック…んぇッ…ぅぅ"ッ…っ…』
石川「よしよし、大丈夫大丈夫。分かってる!」
頭に乗せた手でポンポンっと優しく頭を叩く
石川は綾の目線に合わせると
石川「これから治療するんだ。怖くて当然だ。」
ニコッと少し切なく、そして悲しい微笑みで綾に語りかけると、涙が治るまで先生は何もせず待ってくれた
綾『……せんせぇ怒らないの?…ヒック…ッ…』
恐る恐る、石川に返した
石川「ん?怒らないよ。」
綾『どうして?』
石川「今だって怖くて泣いてるのに、勇気出して治療しようって頑張って来たんでしょ?なのに怒ったりしないよっ!」
石川はニコっと笑った。
綾『…ごめんなさい…。』
石川「もう良いよ…。だけど、次はもう約束破っちゃダメだよ?良いね?」
綾『…うん。』
石川「俺たちはただ、綾ちゃんの不安を少しでも解消したいと思ってるだけ。ただな、俺たちがどんなに頑張っても痛い治療をやらざるおえない時もある。もしかしたら今日もそうなるかもしれない。綾ちゃんにとっては凄く辛いと思う。でもいつか絶対治してあげる。だからそれまで一緒に頑張ろ。」
綾『うん。』
嬉しかった…
石川「あっ、それと…、高梨先生にも謝るんだな!高梨先生との約束を破ったのもそうだけど、それ以前に、君の検査をしかなった事で高梨先生、綾ちゃん以上に俺に散々怒られてるからな!」
“な?” と、石川先生は高梨先生の方を見てクスッと笑った
綾『…え。。本当に?ごめん…なさい。。』
高梨「まっ、もう良いよ。次はお互い石川先生に怒られない様に頑張ろう」
はは…と高梨は苦笑いだ
石川「そうだな!!特に高はな!」
