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第9章 バイト初日

「人間だって、悪意のあるヤツとそうじゃないヤツが居るだろう?霊だって同じ。悪意のあるヤツはヤバいけど、そうじゃないヤツは放って置けばいい。救いを求めて来たら、手を差し伸べてやればいい。人にだってそうだろう?」

「そう言う物なんですか?」

「そう言う物なんです。ほら早くしないと遅くなるぞ?」

「そうだった!それじゃあ、失礼します。お疲れっす!」

「おう!お疲れ!明日も宜しく~」

所長は掌をヒラヒラさせて、俺を送り出す。

扉が閉まると『ガチャリ』と鍵が閉まる音が聞こえた。

出るビルに一人でって…。

相当肝が据わってる。

「あ!所長に恋奈から聞いた話すんの忘れた。まぁ、明日でいいか…」

俺は遅くならない様に、階段を駆け下りてアパートに向かった。

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