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第11章 交霊

所長が異様に霊力が高い事と、ハナさんが0力だって事は何か関連があるらしいのだが、それはまた別の話なのでここでは割愛しておく。

「ところで、帰んないの?」

ハナさんがテーブルを片付けながら、俺に尋ねて来る。

「そうだぞ。今日は休みにしてやったんだから、彼女とデートでもすれば?」

そう言って所長がニヤニヤと笑う。

「え?いいんすか?」

「休みの時にキミが何をしようとキミの勝手だしね?それより、彼女に例の件、伝えてよ」

「あ、はい!分かりました」

俺は二人にデートの許可を得て、にんまりとして事務所を後にした。

でも、もう19時を回っている。

今から高校生を呼び出すのもなぁ…。

まぁ、深夜の公園に呼び出した事があるのに言うのも変だけど。

それでも、恋奈の顔が見たい俺は歩きながら彼女にメールを送る。

程なくして、恋奈からの返信が届く。

『ごめんね。

今日は予備校の日なんだ。
(´・ω・`)

私もアキちゃんに会いたいよぉ…
(ノД`)・゜・。』

俺はかなりがっかりしたが、鈴木のお祓いが澄んだ事と、所長が恋奈に今回の件で話を聞きたがっている事を送る。

『鈴木さんの件が解決したなら

もう、その事務所で働かなくても

いいじゃん!(# ゚Д゚)

恋奈と遊んでよ!<(`^´)>』

そんなメールが返って来た。

もう!

恋奈ってばっ!!

どんだけ俺の事が好きなんだよ♥

恋奈のメールに鼻の下を伸ばしていた俺は気付かなかった。

彼女の本当の想いも、目的も。


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