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離れられないふたり

第5章 覚醒する体

「おはよ、大丈夫?」


気がつくと、あいりの体には布団がかけてあった。
横にはまことが寝ていて、身なりが整った状態だった。


「わ…わたし…」


「1時間くらいかな、気絶しちゃってたよ。そんなに気持ち良かったんだね」


まことは笑いながら言って、優しく口づける。


「ごめんなさい、わたし、途中だったのに…」


「いいよ。俺、遅漏だし」


「え…?」


「イクのにすごく時間がかかるってこと。旦那は早い?」


「うーん…葉山さんよりは早いかも…」

あいりはいつもの情事を思い出していた。


「気持ち良くないのに長かったら最悪だよね。いつも痛いんでしょ?」


「は…はい、旦那さんは指で触ったりとかしないので…」


「大変だね。今度、自分で弄って濡らした方がいいんじゃない?」


「え…っ、そんなこと…できないです…っ…」

まことの言葉に、あいりは恥ずかしがる。


「気持ちいいって言えるんだからできると思うけど」


「それは葉山さんが…っ…」


まことは、わざと意地悪なことを言ってあいりを恥ずかしがらせる。
そういう時に浮かべる表情も、まことは好きだった。

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