テキストサイズ

橙の傷

第3章 二人

二人、きり。

一人、じめ。

お兄ちゃんを。

イケナイ欲望がメキメキと頭角を現す。

「お兄ちゃん、あーん?」

首をかしげながら唐揚げをお兄ちゃんの口に運ぶ。

「なにやってんだ。」

益々あきれた顔をした。

「あーん。」

再度言うと一口分の口を開けてパクっと唐揚げをわたしの箸から受け取った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ