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君と僕の見ている風景

第6章 新生活

ー潤sideー


「あれ?翔?」


夕食の後、風呂に入り戻って来るとソファーの上で翔が眠ってしまっていた。
テーブルの上には何冊ものマタニティブック。
大事な箇所に赤ペンを引き、ノートにメモしたりしてる。


「翔らしいな…」


俺は翔をお姫様抱っこして寝室に連れて行った。




「よいしょ…」


翔をベッドに横たえ、布団を被せた。


翔「ん…」


疲れてるのか、翔はずっとスヤスヤと寝息を立てている。


「………可愛いな…」


昔と変わらない、翔の寝顔。
俺はベッドに腰掛け、翔の髪を撫でながらその天使の寝顔を見ていた。


これからは…毎日翔がこの部屋で、俺の隣で眠ってくれる。
勿論今でもほぼ毎日ここで眠ってるけれど…翔の部屋は散らかってるから。
お互い個人の仕事が立て込むと気を使って逢わない事もあった。
でも…そんな夜は俺は決まって寝付きが悪い。
翔を腕の中に抱きながら、翔の肩に顔を埋めて眠らないと寝付けなかった。
でももうそんな夜ともサヨナラだと思うと…顔がにやけてくる。


「お休み…俺の奥さん」


翔にそっとキスをして、俺は寝室を出て行った。




リビングで雑誌を片付けていると、俺の携帯が音を立てた。


画面を見ると『小栗旬』と名前が出る。


「もしもし旬?」


旬『お疲れ新婚さん。いちゃいちゃしてるとこ悪いね~』


「翔は寝てるよ。どうした?」


俺は雑誌を片付ける手を止めてソファーに座った。


旬『ほら、この間結婚するって聞いた時さ、お祝いしてやるっつったじゃん?優に話したらうちに呼べって言ってるからさ。翔太や力も来るって。後…真央ちゃんも』


「………ありがたいけど…翔が…」


旬『やっぱり真央ちゃんはまずかったか?でも呼ばない訳にはいかないしさ…』


「………聞いてみるよ。わざわざありがとうな。山田にもお礼言っといて」


旬『おう。じゃあな』


電話を切った後、ソファーに項垂れる。


「うーん…」


きっと翔は…「俺は遠慮する」って言いそうだな。
無理もないか…。
口には出した事一度もないけど翔は真央の事…ずっと引きずってる。


「何て言おう…」


俺は頭を抱えながらソファーにズルズルと横になった。

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