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いつまでもここに居て

第6章 ※上限の月[34]

□相葉part□

ニノが俺にとある質問をしてきた。

「雅紀、今日の空は綺麗だった?」
「うん。今日も綺麗だったよ。」
「じゃあ、海の色は?」
「今日も青色だった。」
「じゃ、夜の月は?」
「…」


そう言われて俺は答えられなかった。
するとニノが俺にふわりと笑った。
「わかんないなら俺と見よう。俺も月が見たいから。」

ニノはぱっと立ち上がるとカーテンを思い切り開けた。
一気に月光が入ってきたが、俺は必死で空を見た。
初めて見た月は綺麗な弧を描く月は確か…

「上限の月。メアリーが見たかったものだ…メアリーも俺も、雅紀も初めて見た月は一緒なんだね。メアリーは1人だったけど…俺達は二人で見たね。」
ニノが笑った。
月光に照らされたニノはとても綺麗で…

ニノはふ、と笑って
「やっと見れたからご褒美。いいよ、めちゃくちゃにして、何度でも一緒に見てあげる。」
それを合図に優しくベットに押し倒した。

初めて見た月はとても綺麗で、その月に照らされたニノはより一層美しかった。
「ニノ…」
優しく声を掛けて頭をなでると、ふにゃと笑ったから、今なら優しく出来ると思った。

END


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