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櫻井さんを椅子に座らせて寸法を隅々まで測る。

そして、キャンバスにジャケットやズボン帽子、そして靴を描いた。昔見た誰もが憧る雑誌のモデルが着ていたもの。

しばらく外に出ていないからこれぐらいしかわからない。
けど、着させてみるとすごく似合っていた。

容姿が大事ってこういう事かも。

僕は久々に取り出したジャケットを羽織り、付けていたエプロンを椅子にかけた。


準備が終わった僕達は外へ駆け出した。

カンカン照りの空。久々の緑の空気。
ちょっとだけうるさい人だかり。
何もかもが当たり前。

けど、その当たり前こそが僕の幸せなんだ。

…更に欲を言うならこれからも櫻井さんと外に出かけられたらもっと幸せ。