いつまでもここに居て
第11章 372回転のPower source[13]
「あ、翔ちゃん!どこいくの!?」
「…」
翔ちゃんは黙ったまま珈琲を二つ入れた。
「はい、これ」
「あ…翔ちゃんありがとう…」
潤と俺の前に珈琲を置いてくれた。
でも口をつけることはなかった。
飲まないのかな、なんでこんなにみんな元気ないのかな。収録で何かあったのかな。
「雅紀…」
突然ポツリとつぶやくリーダー。
「リーダー…」
俺はソファに近づいてキスをした。
「大丈夫…?」
「うっ、うん…大丈夫だ…お願い…雅紀を…」
突然ボロボロと俺を抱きしめて泣いた。
昔も今も変わらないリーダーと俺の関係。
肌の感触が感じられなかったけど、温もりは感じてしまった。
「リーダー!!しっかりしろ!!」
翔ちゃんとJが慌ててリーダーを揺さぶる。
俺は思わずリーダーから離れてしまった。
「待って!!!雅紀!行かないで!!」
「大丈夫だよ、ニノを迎えに行くだけだし。」
「雅紀ぃ!!まさ…き…」
手を必死に差し出して、翔ちゃんとJに差し押さえられていた。