いつまでもここに居て
第14章 ※サングリアの深海魚[54]
□二宮part□
朝。
起きるまでそのままにしておく潤に今日は何故か起こされた。
目を擦り、やっと目が覚めた時には車の中。
「お、おはようございます…」
「おはよ、ニノ。朝からゴメンネ」
「なっ、なにこれ…今日収録…?」
「ううん。今日はプライベートだよ。今日は頑張ってるニノに喜んでもらいたいなって。」
こんなこと言ってくれたのは付き合ってから初めてだった。
なんだか、すごく嬉しい気持ちになった。
自分の頑張りがこうやって形になるって仕事でもプライベートでも嬉しい気持ちは変わらない。
「今日はどこ行くの…?」
まだ重い瞼を持ち上げて潤に尋ねた。
「ん?教えなーい。あ、寝てていいよ。向こう行ったら教えるから」
「う、うん…」
俺はまた横になり、目を閉じた。
ふと上からキスが降ってきたけど、それを確認する前に眠りについた。
そ、そういえば洗濯物とか、買い物とかやってないなあ…