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いつまでもここに居て

第15章 Overprotective boyfriend[54]



赤レンガ倉庫にその後歩いて行った。
ニノは歩くのが好きじゃなかったはずだからと、タクシーを呼ぶことにしたのに、歩いていくと言った。このニノが25分の道を歩くと言ったのだ。

たしか俺は赤レンガ倉庫で時計を揃えたいと言った。だから、それを叶えたいのかな。そう思うとにやけそうになってしまう自分を必死で抑え込んだ。
結局時計は見つからず、珍しく歩いたニノは顔に疲れが少し出ていた。
「飲み物買ってくる」という口実にニノに今日のお礼をしたくてお店を歩く。

すると、結婚指輪のお店が目に入った。
キラキラ光る二つのリング。これなら喜んでくれるかも。だってニノは俺の事大好きだから。
ニノの指の太さは抱いてる時に見ているから、シンプルなデザインの物をペアで購入した。
飲み物を買ったものの、少々時間が掛かりすぎて心配されるだろう。
どうしようか、正直に話すべきか…?

「あ、雨降ってきた…傘持ってないよ…」
ふと聞こえた女の声。…これだ。
近くで傘を買えば融通は効くだろう。
最後に買ったラストの一本の傘。

飲み物とペアリングと、そして一本の傘を持って愛する人の待つ場所へ向かった。

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