いつまでもここに居て
第3章 本当の審議を[21]
□大野part□
「ふーむ。」
とある駅の前。ニノと先に合流して潤の家に向かうことにしていた矢先、ニノが携帯を見ながら不思議そうにしてた。
「どうしたの?」
「なんかね、翔ちゃん昨日すごく楽しみにしてたのに今日風邪で来れないって言い出してさ、」
直感で嘘だなって思った。
まただ、また来た。助けてあげなきゃ。
「あ、そうしたら俺、翔ちゃんの家知ってるから看てくるよ。どうせ薬も飲まずに寝込んでるだろうから」
「ええー!大野は明日のテストどうするの!?」
「大丈夫だよ、これでも前回学年10位以内なんだよ?」
「で、出た、呑み込みだけは早いもんな…」
「風邪軽いと思うから、その間に少し教えてもらうよ。だから先行ってて。」
ひらひらと手を振り潤の家に向かう家とは反対側に向かって歩き出した。