テキストサイズ

ねがい*ごと

第3章 幽霊?


それは


ソファーの後ろから


ピョコンと顔を覗かせた


まだ小さな、人間の女の子だった…!

「ふぅ〜」


少なくとも大人じゃなかった事に、私は安堵し持っていた包丁を下ろした。


「あなた、どこの子?どこから入って来たの?」

「…」


私の頭の中はハテナマークでいっぱいだ。


ぱっと見は、2〜3才といったところだろうか。


「うふふっ!」


少女は無邪気に笑うと、また部屋の中をパタパタと走り出した。


「ちょっと待ちなさい!」


私は少女を捕まえようと後を追った。


「きゃっ、きゃっ」

少女はすばしっこく、簡単には捕まらない。


あれ?どこ行った?

少女の姿が見えなくなった。
私は足音を頼りに、部屋から部屋へと探し回った。


ピンポーン!


そのときチャイムが鳴った。


「はい」

「警察の者です」


インターホンのモニターには、駆けつけた刑事さんが警察手帳を見せて映っていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ