俺氏、捨て子を拾いました
第1章 出会う
いつも通りだらけきった生活をしている俺にこの日は神が試練を与えたのかもしれない。
約3週間は乗りきれるであろう、カップラーメンの在庫が俺の家から消え失せたのに気付いたのは、昼の13時頃であった。
……嘘……だろ
今の今まで睡眠をとっていた俺からしたら信じられない現実。夢なんじゃないかと頬をつねったり、尻に座薬を挿したりしてみたが、痛みや生々しい便意が襲ってきたことから夢じゃないことがよくわかる。
外でるのめんどくさすぎて禿げそう。
ストレスで禿げそう。ああ、もう今ので髪の毛の数本が俺の頭皮から羽ばたいていった気がしたわ。卒業式だよもう。俺の頭皮にいたこれからの若人達が早すぎる死を迎えてしまった。
そんなバカなことを思いながら俺は帽子を深く被って、玄関のドアを渋々開ける俺であった。