俺氏、捨て子を拾いました
第3章 貴様のぱんつは何色だ?
「取り敢えず今日は帰らせてもらうことにする」
「残念です……」
ふたばちゃんが悲しんでるなか一人ホッとする俺。助かった……
すると、その安堵の表情を察してか俺に近付きそして耳元で口を動かした。
「これからは……いや、これからもお隣同士……仲良くしましょうね……? いつでも通報できる体勢をとっておくので」
ちびったった。
「それじゃあ今日は帰りますね、お邪魔しました。また明日」
「また明日です!!」
ちゃっかりまた明日とか言っちゃうあたり。油断ならない。
「あ、そうでした!! 辰海さん。ぱんつください」
その言葉に辺りは凍り付く、出ていこうとした霙も停止してこちらを目を見開かせて見ている。
「えっ? あの? えっ?」
「ぱんつ買いに行けなかったので……一人で行ったらまた迷子になっちゃいます。仕方ないので、辰海さんが貸してやるって言ってたぱんつをお借りします」
「あんた……! やっぱり……!!」
霙は再び俺に近付いてくる。もう俺はひたすらに首を振ることしかできなかった。
「ちゃうねん……ちゃうねんて……」
「さいってー!!!」
俺の頬に向かってバチンという痛烈な音を奏でる霙のビンタをくらった俺は涙を流しながら、部屋で一人横たわっていた。
「ちゃう……ねん……」