俺氏、捨て子を拾いました
第1章 出会う
小さな女の子はひょっこりと立ち上がり頭を擦りながらこちらを見る。
髪を肩まで伸ばした小さな女の子で、サンダルのようなものを履き、ホットパンツにニーソを穿いた今時の小学生ぐらいの女の子だ。瞳には涙を溜めていて、俺はどういう状況なのかよく分からず立ち止まっていた。
「おじさん!! こんなか弱き乙女を吹き飛ばしておいて黙り込んでるなんてどういう神経してるんですか!!」
俺はその一言にびくりと反応し、急いで家のドアをしめて、そのまま部屋へとカムバックする。
「なーに逃げてるんですか!! 変態出てこいです!!」
扉の向こうでは先程の女の子がバンバンとドアを激しく叩いてこちらを威圧する。
何故だ何故だ……? なんで家を出ようとしただけで変態扱いされなきゃいけないんだ?
てかあれ誰? なんで俺の家の前にいるの? わけわかんないんだけど。