俺氏、捨て子を拾いました
第6章 金がない。
ふたばちゃんが家に来てあれから約1ヶ月。
俺の一人暮らし生活は二人暮らし生活へと変わり由々しき問題が訪れたのであった。
「お金が……ない……」
俺はコンビニのATMの前でお金をおろすついでに、残高を確認する。
すると残高の欄には四桁の数字が……
やだ!! 見たくない!! 見たくないぃいいい!!
俺はふとこの1ヶ月を振り返る。そういえば……電気代はもとからといえ、明らかに水道代……食費……その他諸々が増えている。
今月はまだ仕送りが入ってくると考えるともう少しもつが……どう考えても底が尽きるのは目に見えている。
1ヶ月の仕送りだけでは限界がきているというのか……!? ママンに仕送り額を増やしてもらう案はどうだろう……
いやでも前に仕送り額増量を求めたらかなりブチ切れられて、次言ったらもう仕送りあげないからね。と念押されてるから絶対無理。今より現状が酷くなる……ママンには逆らえない。
どうする……どうするべきなんだ……
これはもしかして苦渋の決断をする時が来たということか……
だが……そこまでしてすることなのか……? 俺はそこまでして苦労するべきなのか……
無理だ……やっぱり俺には……できないよ
そんな時、脳裏に過るふたばちゃんの笑顔。あの笑顔を守る……そうだよ……あの笑顔を守る為なら仕方ないじゃないか……
よし、ふたばちゃん。決めたよ。お前を守る為だもんな……
俺は正面を向いて決意する。もうこれしか方法はない。
断腸の思いで、パチンコに行こう。