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俺氏、捨て子を拾いました

第6章 金がない。





 ストリートファイターに出てきそうなゴリ押しマッチョメンかと思ったらただの萌えキャラだったでござる。



「あっ……やっと起きたか……店長に運んでもらうの大変だったんだぞ」



 店長の後ろからひょっこりと登場して、腰に手を当てて呆れた表示をする黒い前かけエプロンをして黒いスカートを着用した霙ちゃん。
 ……ストリートファイターよりも断然かわいい。



「……」



 ストリートファイター店長は無言で俺をジッと見定める。
 石化したように動かない。ゴーレムかな?



「店長は極度の人見知りでな、大体こんな感じだ。覚えとけよ?」



 いや覚えとけよって言われましても……



「それじゃほら、これ前掛け」



「……え? いや……え?」



 霙ちゃんは黒色の前掛けを俺に差し出して早く立てと言っているようであった。



「あんた今日からここで働くの、文句は言うなよ?」



 脅迫じゃないですかヤダー


「無理……無理だって……このザンギエフみたいな人もずっと睨んでるじゃん……人見知りかなんなのか知らないけど……めっちゃ怖いじゃん……」



「男手は少しでも欲しいって店長が言ってるし」



 いや言ってないよこれ。俺1人で事足りる感を全面的に醸し出してるよ。



「いいから、ほら立ちな教えてやるから……」



「立ちな……? どこを……? あそこを……?」



「あ……?」



「あ……なんでもないです」



 殺されるかと思うほどの表情でした。

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