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俺氏、捨て子を拾いました

第7章 みつばじゃないよ、ふたばだよ




 ガチャガチャと扉が開かないかを確認します。もちろん鍵は開きません。なんたって私が泥棒のように窓から侵入して律儀に閉めましたからね。ふふん!


 世の中がこんな泥棒さんばかりだったら世界に犯罪は無くなるはずです。


 少々哲学チックな発想の私はまた1つ大人の階段を登った気がします。



 さて、出かけましょう……!


 私は、開いてる窓を心では分かっているものの、その場から立ち去りました。
 社会の窓が開いてますよという決まり文句はこういう時に使うんだと思いました。


 日陰になってるアパートから少し離れると、太陽はサンサンと輝いていて、私の体に温かい日光を注いでくれます。


 気持ちいいです……


 日光がこれほどまで気持ちよく感じるのは何故なのでしょうか……


 あ、きっと辰海さんの部屋の空気が悪いからですね……!! 我ながらナイス考察です!!


 あれ……でも、そうなると太陽全く関係ないじゃないですか……?



 ……



「人生とは謎が付きまとうものなのですねぇ」



通りすがりAさん
(……! あの若さで何かを悟りきっている……だと!?)
 

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