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俺氏、捨て子を拾いました

第7章 みつばじゃないよ、ふたばだよ




「しらけちまったぜ!! タカオ!! 鬼ごっこすっぞ!! お前鬼な!!!」



「ええ……ヤスタカ足速いから追っつかないよぉ……」



 そう言うだけ言ったヤスタカとかいう無礼者は、気弱そうな子にそう告げてさっさと走っていき、気弱そうな子は無理だよぉとこぼしながらテケテケと走っていった。



 言うだけ言ってなんなんですか……あれは……



「ごめんね。ヤスくん素直じゃないからあんな言い方しかできなかったんだけど。ホントは優しいんだよ?」



 他の二人は走っていってしまったけど女の子は一人残ってホントは優しいと先ほどの無礼者をかばうように私に話しかけてきました。



「……そうなんですか」


「うん」


 女の子はただそれだけ言うと私のそばでしゃがみ込む。


「私もおだんご作っていい?」


 女の子は私に問いかけてくる。
 断る理由もないです。



「どーぞです」



「ありがと」



 ……この子は何か企んでいるのでしょうか? さっきのの近くにいたので気は抜けないですね……
 何か密告するに違いありません……! 隙を作らないでおきましょう……



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