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腹黒ドS王子の愛する人

第9章 亀裂


「それじゃ、いただきます!」




一口口の中に入れると懐かしい西条のオムライスの味がした。




でもやっぱり少し違ってそれが美和子さんの存在だと思うと少し泣きそうになった。






「おいしいです美和子さん。」



そういうとパァッと美和子さんの顔が綻んだ。




「私料理あんまり得意じゃないから殆ど終夜が作ってくれたんだけどね。」





そういうと美和子さんはまた笑った。






終夜.....俺も呼ばない西条のしたの名前。




単純に羨ましいんだ。そこまで許してもらっている美和子さんが。







俺が少し感情に浸っていると




「あ!そうそう!終夜に渡したいものがあって!」



と美和子さんが立ち上がった。






「は?なんだよ。」



「あんたさーこの前ネクタイピンなくしたって言ってたじゃん?あれ見つけたのよ。」






そういえば一緒に買いに行って西条は今俺の選んだネクタイピンをつけているはずだ。






「はい!」











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