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腹黒ドS王子の愛する人

第13章 平穏

西条の渡米の話はすぐににいちゃんたちに伝わり、根掘り葉掘り聞かれたが何も答えられなかった。








「葵、顔色悪いぞ。ご飯ちゃんと食べてるのか?」



「心配しすぎだって兄ちゃん。」






食欲がない。気持ち悪い。




最近体重も落ちた。










あいつがいなくなるだけで、こんな風になるなんて。




自嘲的な笑がこみ上げる。





「少し休め。」







本気で心配しているのだろう。険しい顔をして兄ちゃんが俺を寝室へと促す。





言われた通りに部屋着に着替えてベットに寝転がる。










そうして俺はすぐに目を閉じた。

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