腹黒ドS王子の愛する人
第2章 好きって気持ち
待つこと20分。
ロビーからエントランスを開けてくれという知らせが入った。
なんか、緊張すんな。あいつが来るだけなのに。
ピンポーン
「い、今開ける!!」
パタパタと玄関に走って鍵を開け西条を招き入れる。
あいつはスーツ姿だった。
「悪いな、今さっきまで残業で残ってたんだ。こんな格好だが気にしないでくれ。」
「ジャケットとネクタイくらいとれよ。掛けとくから。」
疲れてんのに、来てくれたんだ。
ーお前の都合がついたらでいいからー
律儀に待ってたのかよ。なんか、胸が苦しいな。
「こうしてると新婚みたいだな。」
唐突に目の前の男が口を開く。
は!?新婚!?ふざけんな!俺たち男だぞ!!
「調子のんな!!鬼畜野郎!」