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腹黒ドS王子の愛する人

第2章 好きって気持ち

その言葉を放った瞬間、西条のオーラが変わる。



やべ、変なスイッチ押したかも.....





「ほぉ、相変わらず生意気だな。料理じゃなくてお前を食べてもいーんだぞ?」



獲物を捉えたような目、あの日と同じ目だ。


これはやばい。逃げないとまた食われる!!!





「ふざけたこといってねーで席つけ!!!オムライスリベンジだからな!!」




そういって俺は颯爽とキッチンへ逃げた。









ったく、油断も隙も無い奴だな。

すぐ盛りやがって!!




西条への怒りを野菜に向け勢い良く切っていく。




「お前料理うまいんだな。」



キッチンを隔ててリビングのソファーに座っていた西条が声をかけてくる。

長く細い足を組んでそれはとても様になっていた。





「まー一応料理学校卒業してるからな、料理人にはならなかったけど。」


「どうしてだ?」



その返しに思わず言葉を濁す。




ーお父さん!お母さん!!ー



ー葵のことはこれからは俺が育てていきます。ー




ー俺が引き取ってやる。その代わり世話しろよ?ー



ーやだ!!兄ちゃん!!ー






嫌な思い出が脳裏をかすめる。




「なんだっていーだろ。別に。」



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