腹黒ドS王子の愛する人
第14章 再会
「珍しいな。」
「あはっ。」
そう言って笑うと寺石は自分の席へと戻っていく。
もう一度同僚たちの声に耳を傾けるとすでに違う話題に変わっているようだ。
あと一年。
ポケットの中に手を入れればいつも感じる冷たい感触。
その中には黒いカードが一枚。
あの日、最後に西条が俺のところに来た日、目を覚ますと俺の枕元には「ハッピーバースデー葵。誕生日プレゼント。」と綺麗な文字で書かれた手紙の上にこのカードと箱が置いてあった。
「合鍵。好きに使え。」
ただそれだけ書いてあって、箱を開けるとそこには西条とお揃いのネクタイピンが入っていた。
その日から一日もこの二つを手放したことはない。
そして、ちょくちょくこの合鍵を使って部屋に上がっては掃除をしているのだ。
いつ帰ってきてもいいように。
「あはっ。」
そう言って笑うと寺石は自分の席へと戻っていく。
もう一度同僚たちの声に耳を傾けるとすでに違う話題に変わっているようだ。
あと一年。
ポケットの中に手を入れればいつも感じる冷たい感触。
その中には黒いカードが一枚。
あの日、最後に西条が俺のところに来た日、目を覚ますと俺の枕元には「ハッピーバースデー葵。誕生日プレゼント。」と綺麗な文字で書かれた手紙の上にこのカードと箱が置いてあった。
「合鍵。好きに使え。」
ただそれだけ書いてあって、箱を開けるとそこには西条とお揃いのネクタイピンが入っていた。
その日から一日もこの二つを手放したことはない。
そして、ちょくちょくこの合鍵を使って部屋に上がっては掃除をしているのだ。
いつ帰ってきてもいいように。