腹黒ドS王子の愛する人
第20章 初デビューなのですが。
柊 聡。
俺の幼馴染 兼
専属秘書。
「随分早かったな。」
「だって俺がいないと秋夜困るっしょ?」
明るく染めた茶髪に高いブランド物のスーツを着こなした長身の男がニヤリと不敵に微笑む。
「だまれマッシュルーム。」
「ちょっ、だからこの髪型はツーブロックマッシュだって!その呼び方やめろよ!」
拗ねたように口を尖らせてブーブー文句を言う目の前の男は数か月前からアメリカの方に少し飛んでいて今日突然帰ってきたのだ。
俺の予定ではもう少し遅くなるはずだったが、流石というか仕事の出来は申し分ない。