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腹黒ドS王子の愛する人

第3章 野獣

「じゃあ、俺そろそろ行くわ。」

「えっ、もう行くのかよ?」



てっきりもっといるかと思った。


「あー、仕事溜まってんだよ。何?さみしーの?」


「はぁ!?ちげーよ!さっさとかえればーか!!!」




さみしいなんて思わねーよ!!かえれかえれ!






「はいはい、じゃーな。」






ガチャンッー.....






西条がいなくなってさみしくなった部屋を見渡す。
少しだけさみしいかもなんて。






「あっ、あいつネクタイ忘れてる。」




しわくちゃになってソファーに投げられたネクタイを手にとって握り締めるとほのかに西条のほんのりとした香りが漂ってくる気がした。

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