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腹黒ドS王子の愛する人

第5章 波乱の幕開け

そこには色素の薄い髪を少しあそばせおれより大人びた顔がある。


間違いない、俺の兄だ。




「え、なんで兄ちゃんがここに!?」




「だって会いたかったんだもーん!!!相変わらずかわいーなー!!!」


「やめろって!かわいくねーよばーか!!」

「相変わらずのツンデレだなー!!」




俺の体を起こし真っ正面から抱きしめられる。




兄ちゃんだ、兄ちゃんだ......




俺の唯一の家族。





「にいちゃっ....」



嬉しさのあまり俺も兄ちゃんの背中に手を回す。




「葵!?すげー音したけど.....って、何やってんだおい。」


低い声に思わず背が凍る。しまった、西条いたんだった。




「葵、その人誰かな?」

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