☆幻想窓☆
第6章 某国の姫さん②
わたしは今日も城を飛び出す
そして夜の街に飛び出すの。
城のテラスから飛び降りて
城を飛び出すという禁断の手順。
前回も同じことをした。
テラスから飛び降りようとした時──
「なにをしているのですか?」
後ろからホルの声が。
「げっ、ホル!なんで…」
振り向くとホルは腕を組んでいた。
「夜遊びしようと考えていたのですか?」
ドヤ顔かいな。
「まぁそうですけど」
見抜かれる…のはあたりまえか。
「ふふ、テル様は悪いお方だ」
「悪いひとよ。じゃあ行くわ」
わたしは
テラスから飛び降りたなう。