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☆幻想窓☆

第6章 某国の姫さん②


「私に堕ちて…」

あまくて、あまい声でささやかれる…
「だれが堕ちるのよ…くっ…」

ホルは耳と首筋をなめた。
「気持ち悪いですが…その後気持ち良くなりますよ」
男は悪魔だ…なんという怖さ。

「やめて…くれぇ」
低い声でなげく…
「やめてくれないのが男です」
ニコッとした顔は恐怖心をそそる。

ホルはテルの首筋に噛みついた。
キスマークをつけた。
「ちょっと、やってみました。ふふふ」

「やった…って痛い…」
ヒリヒリする…
「私だけのものだ、テル…」
紳士的なホル。なんて美しいのだろう。

どこの王子様なんだろう…
セリフで堕ちてしまいそうよ──
いや、こんなやつに堕ちたくない!

「君のハジメテ、うばっちゃおうか」
「ハジメテってぇ…!」
やだ…寝させてよ…
「処女だよ、テル…私のモノを君に捧げる」
「ってことは…性行為!」
やだ、あげない!こんなやつに!
「そうですよ、まさかあげないとは言いませんよね?」
じょうだんでしょ?
「あげないわよ」
だれがやるのよ…

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