
光
第9章 夏休み突入
カランコロン♪
聞き慣れた鈴の音
「いらっしゃいませ〜」
反射的にあいさつできるまで成長した私
お昼のピークがやっと終わった頃
お客さんもいなくなった店内
マスターは奥で片付けや夕方ピークの準備、仕込みなんかをしている
私は残った洗い物をしていた
この時間にお客さんなんて珍しいな…
なんて思いながらカウンターから入口を見ると…
予想外の人物の登場に私は固まった
こちらを見つめる瞳は相変わらず優しく
微笑みをたたえ
「あれ?
…橋野さん?」
問いかける声もどこまでも優しい
「…タケル先輩…」
