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第11章  脅迫


そっか…!

言いたくても…脅かされてるから言えなかったのか
そういうことか…

ユウト先輩の視線を受け止めたタケル先輩は苦しそうにうなずいた

「口止めっていうか…
ユウトにだけは言うなって
だからアツシに…」
ちらっとアツシ先輩を覗きみるタケル先輩
「相談したけど勘違いして暴走したと」
ユウト先輩が呆れていう
そんな言い方

「ごめん…」
素直にあやまるアツシ先輩

「いや…アツシのせいじゃない
相談した時も言えなかったから
自分の犯した罪を…隠したくて
俺…逃げたから…

トウコが死ぬかもしれないのに…
怖くて逃げたんだ…!」

絞り出すみたいに
苦しそうに
タケル先輩は言った

なにも知らないけど…どんなことがあったかわからないけど…

タケル先輩がずっと悩んでたことは
その表情を見たら痛いほど伝わってきた

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