
光
第18章 反撃
「警察官の自宅に押し掛けてきたんだもんね?
違うのかな?
犯人じゃないのかな〜?
それとも絶対捕まらない自信があるのかな〜?」
次第に楽しそうになってくユウト先輩
さっき言ってた証拠ってこのことだったのかな
情報洩らして大丈夫なのかしら
それまで黙ってたトウコ先輩が口を開いた
「つまり、私達はその犯罪を犯した犯人と
そう言いたいのね?」
回りを見る
凛とした声に偽りがあるようには見えない
「そうだね
ドラマなんかだと"署までご同行願います"って場面じゃない?」
ユウト先輩へ向ける眼差しが鋭い
「残念だけど…ユウトさん
あなたのお芝居に付き合う暇はないの
そんなに推理ごっこしたいなら
お父さんに劇団でも買っていただいたら?」
取り巻き達に視線を向け
「さあ…警察へ行きましょう
どうせ子供だけで出来る訳ないわ
行って届け出なんてありませんって言われるだけよ
そういう人なのよ
彼は」
ユウト先輩を蔑む目は
限りなく無表情
トウコ先輩…
