
光
第3章 心
2人の会話を少し後ろから聞きながら歩く
その背中がどんどん遠くなるみたいな気がした
アツシ先輩はスポーツ推薦でサッカーの強い某公立高校に行くらしい
ちょっと…遠い学校なんだな…
電車…5つも向こうの駅じゃん
ますます私の足は重くなる
「じゃあね〜」
ユウト先輩はここで曲がる
「また明日」
ペコッ
挨拶する私に手をふってくれる
なんだか…奇跡みたいだ
私なんかと仲良くしてくれるなんて…
少し前には想像すらできなかったもん…
少し行くと…あの公園
ここでアツシ先輩と分かれる
じゃあ
と言いかけてアツシ先輩を見ると
すたすたと公園の中へ
不思議に思って見ていると
ベンチに座り
隣をポンポン
座れってことかな…?
