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第3章  心


じっ
と、私を見つめる瞳
おずおずと隣まで歩くと
ぐいっと座らされ

また私を覗きこむ

「どうした?
今日、お前変だぞ?」
心配そうな顔
また泣きそうになる
先輩はすごく優しい…

「あの…
私…すごく成績落ちて…
期末あるし
来年受験なのに…
高校にも行けないんじゃないかって…」

嘘じゃない
2番目に心配なこと

1番は先輩のことだけど
言えない

アツシ先輩が好きなのは
トウコ先輩だから

優しい先輩…
ちっとも応援もなにもできない私にだって…
こんなに気にかけてくれる…

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