テキストサイズ

Beautiful Love

第6章 彼奴とまさかの同居生活





 「あ”ぁ、もう。乗らねぇんならこうするまでだっ…!」



 「ひゃあっ!!ちょっと!!下ろして!!・・・ひっ、あっ!!」



 突然お姫様抱っこされたと思ったら後部座席に投げ込まれた。



 「ちょっと!投げなくてもいいじゃん。」



 「御前がちんたらしてんのが悪い。」



 ・・・普通、高級車が保健医の私物なんて思わねぇだろ。


 「てか、お姫様抱っこのことは何にも言わねぇんだ。」



 「は、はぁ!?別に嬉しくも何ともなかったんだからね!?」


 「じゃあ、良かった。嫌ではなかったんだろ?」


 あたりまえじゃん。お姫様抱っこを嫌がる女子なんて見たことないし。


 「嫌じゃなかったんだろ?」


 高橋は自らも後部座席に乗り込むとドアをバタンと閉めた。そして同じことを繰り返せば妖気な目で私を見つめる。


 「別に、嫌とか嫌じゃないとかは「じゃあ、嫌じゃなかった?」」


 ずるい。こいつは絶対私の口から言わせようとしてる。


 「答えないなら、さ。キスするよ?」

 「なに言って…っ。」


 キス・・・された?


 私があっけにとられているとまた深いキスを仕掛けられる。


 息が出来なくて、苦しくて口を開ければさらに高橋の舌が入りこんできて…。


 口を離されると私は荒い息を繰り返す・・・のに、あいつは至って普通。



 睨むように高橋を見れば驚いたような顔をされた。



 そしていきなり体が離れたと思えば、「もう御預け。行くぞ?」だって。


 意味わかんない。自分勝手すぎ。

 後部座席から出て、運転席へ向かうあいつのことを私はぼーっと見ていた。



 優人side

 あんな目で見つめられたら理性切れるっつーの…。くそっ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ