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第42章 カオリ M×N




N side


朝起きたら、温もりを感じた。

すぐ隣から、俺の首筋を擽る
寝息が漏れてる。


くるりと方向を変えて、潤くんに
抱きつく形をとる。

正面から潤くんの顔をじっと見つめてみる。

やっぱり、いつ見ても格好いいけど
寝顔には特別きゅんと来る気がする。


ずっと眺めてたいけど、でも起きて欲しくて
ぎゅーっと抱きついてみる。

すーっと思いっきり、潤くんのカオリを
吸い込んだ。


「潤くーん…。」


昨日はお風呂に入らないまま寝たのかな、
ちょっぴり汗の匂いが残ってる。

ほんの少しだけ、腰が疼いた。


「潤くん、じゅーんくーん。」
「んーー…。」


やっと目を開いた潤くんは、
少し不機嫌な視線を俺に送ってる。

そりゃそうだ、気持ちよく寝てたのを
起こしたんだから。


…だと思ってたんだけど、

「そんなに抱きつかれると、
色々持ちそうにないんだけど。」
「へ?」


俺の太ももに当たる硬いモノ。


「どうしてくれんの、これ。」
「いや、どうって、あの、」
「和が首筋で俺のカオリ嗅ぐんだもん、
擽ったくて堪んなかった。

和の匂いもするから…。」

こうなっちゃった、って可愛く
言ってるつもりなんだろうけど、
全然可愛くないし。

いや、可愛いんだけど、やってる事は鬼だ。


「昨日あんなにした!」
「だって和も勃ってんじゃん。」
「にゃあっ!」


ぎゅっと自身を掴まれて、体が跳ねた。


「ね?いいでしょ?」


首筋に何度もキスを落とされる度に、
潤くんのカオリが漂う。


甘い甘いカオリ。
そのカオリに俺は酔いしれる。


今からも、これからもずっと。



-end-

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