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DAYS

第2章 愛愛愛 S×A


S side


5人の仕事の時、決まって最初にくるのは
俺で。
今日も、入り時間の30分前に楽屋に入っている。

新聞をめくる音だけが聞こえる楽屋。
ー・・・、ふと耳を澄ませると、
ツカツカと忙しい足音が近付いてきて、

「おっはよー!あっ、翔ちゃーん!」

部屋の静寂を破るように、明るい声が
部屋の中に響き渡る。

「おはよ、雅紀。」
「あ、翔ちゃん。また新聞読んでるの?」

そう言って、俺の座っているソファーの
隣に飛び乗るように座る。

「ほんっと朝から元気だなぁ。」

ぶれない明るさに、思わず笑ってしまう。

「でも眠い。翔ちゃん膝貸して。」

って言い終わらない内に、
膝使ってるし!?
って、もう寝てるし!?

「んー、振り回されてるなぁ、自分。」

俺の膝の上で、もう寝息をたてて
スコーっと寝ている雅紀をみて、思わず
ぽろりと独り言が漏れる。

「ふふ・・・。膝まくらぁ・・・。」

寝言を言いながら、ふにゃって笑う雅紀。

これ、俺の好きな人。
全然気付かれてないけど・・・。

天然なのは知ってるけどさぁ、
この状況は拷問だろ・・・。

可愛い。物凄く可愛い。可愛いんだけど・・・。
可愛いから我慢出来ないものもあって。

好きだって。
その一言を言いたい気持ちは日々大きくなってる。

でも俺は男で。雅紀も男で。
同じ'嵐'のグループのメンバーで。

でも、そんな理屈じゃ解決出来ないくらい
好きだって気づいたら、我慢なんて出来ない。
頭でシュミレーション出来ないくらい
惚れ込んでるんだと思う。




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