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DAYS

第10章 ためらいは捨てて S×N



N side


この先、どんな事があっても
何とかなるな、って。
そうやって最近考えられるようになった。


昔なら、

「無理だ。」の一言で、
終わらせてきたこと、
逃げてきたことが、嘘のように。


一人で立ち向かうのが怖かった。
出来るなんて、思いたくもなかった。


だけど、人って変われる。

たった一度の恋で。



ずっと好きだった。
でも、それは気付いちゃいけない恋で。

苦しかった。辛かった。


だけどね。
その分、今がずーーっと幸せなの。

世界の全部が、キラキラしてる。
俺の全てが、翔で染まっていくみたいで。



今だってもちろん。





「ぅあ、やっ。イくっ。あああっ。」
「っ。いいよ、何回でもっ。」



必死に翔にしがみつく腕にも、
突き上げられてる腰にも、
もう全身のどこにも力が入らない。


それでもまだ足りない。
もっともっと翔が欲しい。


「もっとぉ。…っ、もっと。」
「和也、やば、いっ。」


翔のモノが、俺の中で
さっきよりも大きくなるのが分かった。


いつもより余裕のない翔の顔。


汗をいっぱいに浮かべてるその横顔は
他の誰よりも格好よくて、色気があって。


下からの突き上げに耐えつつ、
鎖骨の少し下の辺りに強めに吸い付いく。


「っは。俺の、…翔。」
「そんなんっ、しなくても。」


イイところを捉えたまま、翔が動きを止めた。



「一生、お前のものだよ。」


最高級の笑顔。


胸がきゅーって狭くなった。
ただただ素直に嬉しかった。


「俺で、いいっの?」


ずっと不安だった。
ずっと葛藤してた。


俺でいいのか。


こんなにいい人、俺にはもったいない。


でも、好きで。好きで。
誰にも譲りたくなんかなくて。


だけど、自信なんて持てなくて。
矛盾してる想いは複雑だ。



けど、


「和也じゃなきゃダメだ。


だから、一生そばにいろよ。」




いつだってそうだ。

翔は、俺の欲しい答えをくれる。
俺が迷えば、立ち止まって待っててくれる。


初めから考えることなんてないじゃん。



翔がいれば、何もいらない。
全てが上手くいく気がするから。

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