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DAYS

第1章 日常 N×A

N side



朝、目が覚めると
スヤスヤと幸せそうな顔で眠る可愛いやつがいる。

いつもの朝。いつもの光景。

ちょっとだけ意地悪したくなって、ツンツンと
頬を指でつつくと、

「んー・・・。」

悩ましい声を出して寝返りを打ってる。
それでも起きる気配は無くて、

「んんんー・・・。」

鼻をつまんでみたけど、まだ起きなくて。
時々、ふふって笑って

「かずぅ・・・」って寝ぼけて俺の名前を呼ぶ雅紀。

その姿をみたら、こっちまで幸せになっちゃって。
サラサラな髪を撫でると、唇に軽くキスを落とす。

「今日はオフだけど・・・」

昨日、久しぶりのオフだけど何したい?
って聞いたとき、

「かずと一緒なら、何でもいいよ。」

ニコって優しく微笑む雅紀。

可愛い。ほんとに可愛い。
心から本当に思ってるんだって伝わってくるから。

真っ直ぐに向けられた俺への愛に、
俺はちゃんと答えられてるかな?って
時々不安になる。

俺、素直じゃないから。

思ってることも、言いたいことも、
たくさんあるのに、中々言えなくて。

それでも雅紀は、信じてくれてるから。

「優しいわ、素直だわ、純粋だわ・・・。
しかも可愛いなんてずるい・・・。」

そんな独り言は、壁へと吸い込まれていく。

雅紀を見ると、やっぱり幸せそうに
くぅーっと寝息をたててぐっすりしている。

そんな雅紀の寝息に誘われて、いつの間にか寝てし
まっていた。

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