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DAYS

第1章 日常 N×A


A side


朝、目が覚めると和の腕の中にいた。

俺をぎゅっと抱きながら、すぅーっと眠っている。
それだけで幸せで、腕の中で

「ふふっ。」

と笑ってしまう。

まつ毛長いなぁー。
肌綺麗だなぁ。赤ちゃんみたいなほっぺだなぁ。
・・・唇、色っぽい・・・。

「何が色っぽいの?」
「ふぇっ!?」

え、起きてるの?

「もー、せっかく人が気持ちよく寝てたのに。」
「わ、ごめんね?って、起きてたの?」
「そりゃ起きるでしょーよ。横で盛大な独り言
言われてたら。」

口に出てたの!?
もー・・・。
変に意識しちゃって、自分でも顔が
赤くなるのがよくわかる。

「まーさき?顔が赤くなってるよ。」

クスッて笑って、和が俺を見つめる。

「だって、聞かれてると思わないもん。
普通は!」
「で、何が色っぽいの?」

和の目が、俺の瞳を捕らえる。

「いや、あの、別に。・・・はい。」
「なに?・・・俺に言えないこと?
他に好きな人でも出来ちゃった・・・?」

しゅんとした、寂しそうな和の目。

「ち、違う!和の唇が色っぽいなって!」
「へぇ・・・。」
「あ・・・。」

にやっと和が笑う。
俺のバカぁ・・・。

「ね、キスして欲しい?」
「へ?」
「したいって?仕方ないなぁ。」
状況が飲み込めない内に、和の顔が近づいてきて、
ちゅっと俺の唇に触れる。

「んっ・・・。」
「キスだけで煽るなんて、雅紀もやるねぇ。」
「へ?へ?へ?」
「・・・欲しくなっちゃった。」

へ?

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